”わかってしまう”辛さがある。
”視えてしまう”辛さがある。
そしてもっと辛いのは、
そんなこと言っても、どうせ信じてもらえない。理解してもらえない。
誰かに話して、否定されて、傷つくくらいなら、
誰にも話さないで、ずっと独りでいる方がマシだ。と、
だから心を閉ざしてきた。
ありのままの自分を出すのは怖かった。
ずっとずっと、ありのまま以上の自分で生きてきたから。
ありのままの私に戻ってしまったら、受け入れてもらえない。
私は自分以上に頑張っていないと、価値がないんだよ。
いつも笑顔で、誰にでも気を遣って、相手に不快な思いをさせないように、いつも周りをよく見て。
私なんかがこんな身の丈以上の仕事をさせてもらってるんだから、
休んでなんかいられない。
頑張るんだ。頑張るんだ。頑張るんだ。
”完璧な私”でいるんだ。
応援してくれている人に恩返しするんだ。
私が家族を支えるんだ。
結果を出すんだ。
あー、わかってしまうクセに、上手く言葉にはできなくて、
あんなこと言いたかったんじゃないのに。
あの時ああ答えれば良かった。
間違って伝わってたらどうしよう。
本当はなにを伝えたかったのかな。
自分の言いたいことばっかり言って、相手の意図を全然汲めていなかったじゃないか。
って感じの思考を、海沿いを走りながら潮風に吹き飛ばしてもらった。
残ったのは、感情を取り戻した心地良さと、
本当の自分で向き合えた嬉しさだった。
余計な思考を手放したら、
溢れる愛で満たされる。
世界は優しいよ。あなたが優しいから。